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なぜ栗山監督は大谷に厳しいのか
▲日本ハム栗山英樹監督(写真=
Cake6氏)

4年ぶりにパ・リーグを制覇した日本ハム。優勝の原動力となったのは間違いなく大谷翔平投手(22)だった。二刀流はますます進化し、投手としては規定投球回数には届かなかったが2桁勝利、防御率1点台、奪三振数3位という成績を残し、野手としても規定打席未到達ながら打率3割超え、本塁打22本、シーズン100安打越えを達成した。その活躍を誰もが認め、賞賛するが、たったひとり大谷に対して厳しい姿勢を崩さない男がいる。日本ハム・栗山英樹監督(55)である。

 

栗山監督は2012年のドラフト会議で、当時メジャーリーグ挑戦を表明していた大谷を強行指名した。交渉にあたり、山田正雄GMと共に「大谷翔平君 夢への道しるべ~日本スポーツにおける若年期海外進出の考察~」と題された資料を提示し、前代未聞といえる「投手と野手の二刀流プラン」はそこから誕生した。

 

球界関係者やファンから懐疑的な声や批判が殺到したが、今やその声を発するものはいなくなった。既に球史に名を残した大谷の誕生は、日本ハム球団と栗山監督の功績だ。

 

しかし、球史に残る結果を出し続けている大谷に対して栗山監督は厳しい姿勢を貫いている。2014年4月12日に10奪三振で初勝利をあげた際には「遅すぎだよね。初めてなの?ダメだよ。全然、ダメ」、15勝を達成したシーズン終了後には「今年は頑張ってなかったな。去年は11勝だったっけ。4つしか上げてないじゃないか。報道陣のみなさんも甘やかさない。『ダメだ。何をやっているんだ』と言い続けること」。

 

今年マツダオールスターゲームの第2戦で4打数3安打2打点と活躍した時は「もっともっとだよね。こんなんで、というか、やれることはいっぱいあるわけだから」、自己最多の11号本塁打を放った際は「まぁまぁまぁ…。そんなことより久しく本塁打を打っていない。間が空きすぎなんだよ」などと厳しいコメントが並ぶ。

 

結果が出せない斎藤佑樹投手(28)にチャンスを与えすぎているという指摘もあり、「斎藤には甘く、大谷に厳しすぎ」と指摘するファンの声がよく聞かれる。何故、結果を出している大谷に栗山監督は厳しく接するのだろうか。

 

それは「報道陣のみなさんも甘やかさない。『ダメだ。何をやっているんだ』と言い続けること」というコメントにヒントがあるように思える。現在の文句なしの活躍でメディアも、ファンも全員が全員賞賛するしかない環境が作られた。もちろんそれは大谷自身の実力で勝ち得たものだ。しかし、そこで「満足」してしまっては慢心がうまれ、より魅力的なプレーヤーになることができない。さらに結果を出せなければ「二刀流」ひいては大谷自身に批判が集まるのは事理明白で、現在彼を批判し、新たな目標を提示できるのは立場上監督である栗山監督しかいない。

 

斎藤に甘いと言われているのも、何もせずとも彼は異常な注目のなかで「集中的に批判」されているからだろう。マスコミやファンの追求が必要以上に強くなる斎藤にはできるだけチャンスを与え、選手が潰されないように配慮する。各選手の状況に応じて柔軟に対応している。その姿勢は名将そのものだ。

 

栗山監督のもとで大谷がどれだけ飛躍できるか。栗山監督自身にも重圧が掛かっているにちがいない。しかし、私も含めた多くの野球ファンは、彼の成長を自分の目で見ることができる「幸せ」を感じているはずだ。



  

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