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意外と知られていない通信社の仕事—新聞社との違いとは

ニュースや新聞をみていると「共同通信」、「時事通信」、「ロイター通信」、「AP通信」という一語を見たり、聞いたりしたことがあるのではないだろうか。これらは新聞やテレビにニュース提供を行っている通信社と呼ばれる会社の通称である。
 
新聞の国際面や、地方紙においては全国の主要ニュースの多くが「通信社」からの記事提供であることをご存知だろうか。つまり読んでいる新聞記事の国内外の主要ニュースは、その新聞社の記者が出稿し、配信している記事とは限らず、通信社の記者が配信している記事ということが多いのである。(=共同)などのクレジットがついていない場合も多く、新聞記者が執筆している記事だと誤解している読者も多い。
 
実際に、最近話題になっている「パナマ文書」を伝える記事でも、「パナマ文書のリスト公表 氏名や社名36万、ICIJ」とウェブ検索すると、様々な新聞社のウェブサイトが出てくるのが分かる。河北新報、京都新聞、四国新聞、長崎新聞、東京新聞、静岡新聞、山陰中央新報、大分合同新聞などだ。クリックして記事を見てみると全文まったく同じ文章なのである。これは共同通信社が配信し、それぞれの新聞社に提供したニュース記事で、東京新聞と山陰中央新報のサイトでは「共同」のクレジットが確認できた。
 
地方紙に通信社の記事が多いのは、全国各地・海外に経済的・地理的な理由で支社や支局を置いていない場合が多く、通信社からの提供記事が必要不可欠だからだ。こう見ると通信社が配信する記事には大きな影響力があることがわかる。
 

新聞社と何が違うのか

 
いちばんの違いは取材し、出稿した記事を自社媒体で配信するか否かである。しかし、近年は通信社も自社サイトを持ち記事を配信するところが増え、新聞社もネットに徐々にシフトし、どちらも速報性のニュース記事を提供する自社媒体を持つようになった。また、地方紙に記事を提供する大手新聞社もある。従って、近年は大きな違いを感にくくなったといえる。
 
しかし、アメリカでは大きな違いがあるという。通信社の記者が速報性のあるストレートニュースを配信し、新聞社の記者はストレートニュースを受けて、分析・論評する記事を配信すると明確に役割分担されている。ニューヨークタイムスやウォールストリートジャーナルなどのアメリカの新聞が、日本では「偏向だ」と言われかねない記事を配信するのにはこうした背景があるからだ。役割分担が行われているため、メディアスクラム(集団的過熱取材)などの問題が起きにくいとされている。
 

日本の通信社

 
日本では「共同通信社」と「時事通信社」が有名である。この2つの通信社は昔は「同盟通信社」というひとつの通信社だった。しかし第二次世界大戦後に分割され、社団法人の共同通信社と株式会社の時事通信社が誕生した。
 
社団法人である共同通信社は加盟新聞社とNHKが予算を負担する組織形態になっている。加盟社には日本経済新聞社、産業経済新聞社、毎日新聞社、東京・中日新聞、西日本新聞、NHKなど56社。一部の記事を提供する契約社には読売新聞、朝日新聞、各民放放送局116社。ロイターやAP通信と並び、世界を代表する通信社のひとつ。
 
株式会社である時事通信社は、営利を目的とした会社法人であるため厳しい経営に立たされている。同盟通信社が分割した際に共同通信は政治ニュース、時事通信は経済ニュースとすみわけられていたため、金融機関向けの情報に強いとされる。共同通信からニュース配信を受けていない新聞社にもニュース配信をしている。


  

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