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猟友会所属町議の投稿写真が炎上、辞職すべきなのか?

福井県高浜町の女性町議が自身のフェイスブックに、狩猟したと思われる獣肉の隣で白目を向いて写ったものや、「腹割ってくそいいにおいがします!これが熊さんのオイニー!(興奮)」とコメントした写真を投稿し、「命を軽視している」として炎上した。東京の動物愛護団体「動物環境・福祉協会Eva」が、辞職を求める要望書を同町議会に送付したと地元の新聞にも取り上げられた。

 

掲載された写真を見ると、獣肉と一緒に白目を向いて写ってる写真は「おふざけ」のようにも感じられ、熊のお腹を割いて笑顔で写っている写真とともに「これが熊さんのオイニー!(興奮)」とコメントしているものは一般的に「品位に欠ける」ものであり、不快に思う人もいることは容易に想像できる。有権者の代表となる議員ならば性質的に品位が求められるものであるから、批判の対象になるのもやむをえない。

 

同問題を取り上げた福井新聞によると、動物環境・福祉協会Evaが高浜町町議会に「議員の立場にありながら、SNSで命を軽視するような行為を是認することは、大人だけでなく子どもの倫理観の欠如を助長させることにつながる」などと要望書を提出している。

 

生命を軽視しているといえるのか

 

確かに「おふざけ」や「品位に欠ける」ものであり、批判の対象となってもやむをえない投稿だった。しかし、「生命を軽視」といわれ、議員辞職しなければならないほどのものなのだろうか。

 

私自身はこの行為に対して品がない行為であるという印象を受けたが、町議が辞職するに値する行為とまでは思わなかった。この行為に誰かが不快と思うことはあっても、誰かに深刻な実害が及んでいるわけではないからだ。生命を軽視していると言っても、一方的な価値観であり、この行為だけで町議自身が生命を軽視しているかは実際のところわからない。ネット上をみると単に「品位に欠ける」という点でこの町議に不快感を持ってる人が多数なのではないか。

 

冒頭に議員は品位を求められると述べたが、議員に求める品位は人によって様々だ。私のように深刻な実害がなく、公務をしっかり果たしていれば多少の品格のなさは目を瞑るという者もいるし、有権者から選ばれる立場上人間として模範であるべきだという者もいるだろう。

 

品位に対して画一的なルールを定めてしまえば、人間としての個性や本来議員に求める本質的なものを見失うことにも繋がる。この場合、自由な言論で「たしなめる」や「批判」、動物愛護団体が「注意」する文書などを一度行い、批判や注意を受けた本人が自らの意志を貫くのか、悔い改めるのかを決め、最終的に有権者の判断である次回の選挙で審判すればよいだけではないのか。

 

不快への耐性が低すぎる

 

生きていく上で価値観の相違は仕方ないものだ。その相違によって私自身誰かを不快にしてきたこともたくさんあるし、誰かの行為を不快に思ったこともたくさんある。しかし、特別私自身に実害がなければ人間の持つ「個性」として尊重すべきというのが私の考えだ。

 

一方でネット社会となり、我々一般人は「社会的制裁」という武器を手にいれた。それを使えば不快な人間を社会から抹殺することができるということも覚えてしまった。その結果「不快」だと感じれば、すぐに情報を拡散することを呼びかけ、誰かを糾弾しようとする者たちで溢れてしまった。「使い方によっては凶器となる」まさにそんな感じだ。このブログではこうした社会的制裁に対して批判的に論じてきた。本来は自由を好み、なるべく自由を重視する立場の人間ではあるが、批判から逸脱した個人攻撃や一人の人間を追い詰めようという動きに対しては、抑制的になるような強い規制も必要なのではないかと最近は思い始めている。(表現の自由を考えれば極めて危険なので、簡単に主張すべきではないことも付しておく、念の為)

 

今回のケースでも人によって受け取り方がかわる「不快」というだけで、議員辞職まで追及するのはやや不寛容ではないかと私個人は考えてしまう。批判するならともなく、「不快」というだけで過剰に人格攻撃をしたり、「追い詰めてやろう」という行為が目立つが、それこそ「個人の尊厳を軽視」しているといえるのではないか。

 

基本的にネットでは批判する声が相対的に大きくなり、批判するに値しないという考えは世に出にくい。自身が攻撃対象にあう可能性があるからだ。そうした「声なき声」も含めたいろんな意見がこの世にはたくさんあるはずで、ネット世論が批判的だからといって絶対的正義と感じてしまうのは「井の中の蛙」になっている可能性もある。今回は公職につく者なので、批判されるのは仕方ないが、個人攻撃はすべきでないし、議員辞職を求めるにしても「注意ではダメなのか」「職を奪うべき理由なのか」についてはしっかりと考えてもらいたい。


  

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