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自説|異性愛者として、LGBT問題を考える

渋谷区が同性カップルに対し、「結婚に相当する関係」と認める同性パートナーシップ条例を施行してから、もうすぐ半年を迎える。世田谷区も同様の要綱を区議会に報告し、早ければ11月に証書が発行される流れになっている。これらの出来事は、長らく日本であまり議論されることのなかった「LGBT」の問題に一石を投じた出来事となる。

 

日本における性的少数者(LGBT)の割合は、今年電通ダイバーシティ・ラボが発表した調査で約7.6%に及ぶ。これは14人に1人の割合で、学校のクラスに置き換えると2〜3人いるということだ。クラスに2〜3人と聞くと、意外と身近な問題であることがわかる。(参照:電通ダイバーシティ・ラボが「LGBT調査2015」を実施

 

実は、私の親しい友人の中にもLGBTに該当する者が何人かいて、同性愛事情を何度か聞いてきた。今回の記事はそう言った彼らの声と、私たち異性愛者の声の両面から「LGBT」の問題を考えて行きたい。

 

残念ながら、現代の社会は同性愛者にとって暮らしやすい社会とは言いにくい。だが、昔と比べると、少しずつ社会的な変化が見られ、同性愛が認められる社会になりつつあるのは確かだ。アメリカにおいては、ここ2年間で同性婚を認める州が大幅に増え、現在では30州が同性婚を認めており、ヨーロッパを中心に同性婚が認める動きが広がりつつある。それでも未だに理解が深まらない地域もあり、個人の間においても未だに同性愛者だとは言いにくいのが現状だ。もっと両者が暮らしていきやすい社会にするにはどうすればいいのだろうか。

 

両者が共生していくためには、”何故、同性愛者が悩みを抱え、両性愛者が同性愛者を忌避してきたのか”その要因を双方から考えなければならない。権利を主張することは確かに大事だが、それだけでは不十分で、それと同様にどうしていけば共生していけるかも考えることが必要だ。

 

私は同性愛者が暮らしにくい社会となっている大きな要因は3つあると考えている。1つ目は少数者であること。2つ目は性別が男性と女性と2つに分けられる社会構造。3つ目は異性愛者に対するケアのなさである。3つに分けたがこれは全て共通するものだと考えて良い。

 

1つ目は言わずもがな少数者であるがために理解が得られにくいこと。2つ目と3つ目は似たようなものだが、現代の社会は2つの性別にはっきり区別されている。公衆浴場、公衆トイレ、更衣室、女性専用車両等、これら性を分ける方法は基本的に「男」か「女」かの2つしかない。この区別は性的な人権侵害や、性犯罪予防の観点から分けられているものだ。しかし、これでは同性愛者から異性愛者への性的な人権が侵害されることとなる。異性愛者が同性愛者を忌避してきた最大の要因はこの「男」と「女」にしか分かれていない社会構造にあると私は考えている。

 

異性愛者が異性に裸を見られることに嫌悪感を抱くのと同じように、性を意識されることに嫌悪感を抱くのは自然な感情である。無論これは社会構造による弊害であり、異性愛者・同性愛者双方が悪いわけではない。この社会構造を根本的に見直し、異性愛者の性的な人権が守られれば、異性愛者が同性愛者をもっと理解しようと積極的になるはずだ。

 

だが、この構造を変えるのは並大抵なことではない。普遍的な文化・システムが変わることは長い時間を要するだろうし、多くの問題がでてくるだろう。文化を変えるには、長い歳月を掛けて、多くの人間が声をあげなければならない。この社会には多くの同性愛の者も存在しているのだということを、広めていかなければ、なかなか理解が深まらない。

 

私個人としても、親しい友人が同性愛だということで、はじめて同性愛について考えるようになった。学校などで、同性愛者がいるとは正直考えたことがなかったのだ。だが、実は何人かいて、言い出せずに生活を送っていたはずだ。近年は、自らカミングアウトする者も増え、以前に比べカミングアウトしやすい環境になってきたようだが、それでも同性愛とカミングアウトするのには、まだ気軽に出来るものではない。

 

それでもクラスに2人という意外にも多数の同性愛者がいるならば、勇気を出してカミングアウトしていくことは大事なことである。多くの者が声をあげれば、社会構造も変化せざるをえない。そこでようやく社会が動き始めるのだ。現在では、そうした声は”ゲイ・パレード”なるパレードなどで散見されるものの、まだメディアなどに十分取り上げられているとは言い難いのが現状だ。

 

異性愛者にとっても、この問題を考えることは非情に重要なことである。この問題について考えることで、自身の性的人権を守ることに繋がるだろう。それが同性愛者、異性愛者が”共生”するために重要なことだ。

 

まだまだ同性愛者と異性愛者の間には大きな壁が存在している。時代の流れとして、次第にこの壁はなくなっていくだろうが、それを早めるためには同性愛者の”声”が必要だ。同性愛者の方は勇気を振り絞り、自らの思いを、大きな声を、世間に伝えていくべきである。

 


  

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