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自説|人は常に何かを盗んで学ぶ、最初からオリジナリティを追い求めることができるのは天才のみ

「学んで、活かす」。これを繰り返して人間は成長すると言う。しかし、それは別の言い方をすると盗んでいるのだ。パブロ・ピカソは「凡人は模倣し、天才は盗む」と言った。アイデアや技術を盗み、自分のものにして作品を生み出していった。アップルの創業者スティーブ・ジョブスや、マイクロソフトのビル・ゲイツも他人のアイデアを盗んだことは有名である。

 

勉強や知識、思考でさえも、多くは他人のものを盗んで自分のものにしている。「受け売り」なんて言葉で表すと笑われるが、受け売りじゃなく自ら生み出した知識を一人の人間がどれだけ生み出せるというのか。歴史を学ぶとしても、自ら調査して発見できるなど、歴史家くらいなものだ。教科書の知識だってころころ変わり、マスメディアの情報だって受け売りだ。自分からオリジナリティーのあるものなど、ちっぽけな一人の人間が生み出すなどそう簡単にできるわけがない。

 

写真部部長時代に、後輩と喋っていた時のこと。同じような話をした。当時部長だった私は「上達するにはいい写真を見て、盗むことは大事」と言ったが、彼は「それはどうなんですか」と納得しなかった。「パクるなんてそんなのセコい」と思ったのだろう。だが、当時写真技術を教えてくれる講師がいない状況で、我々ど素人がオリジナリティーを追求したところで、上達するわけがない。早く上達するには、良いものを盗んで自分のものにすることが効率的で上達も早い。私は写真の構図、魅せ方さまざまな良い写真を目に焼き付けて撮影に望んでいた。そのうちに自然とバランス感覚は培われたつもりである。

 

テレビゲームもそうだった。友人に誘われ初めて買ったシューティングゲームをしてみると、どれだけ戦っても1キルすら出来ない状況が続いていた。あまりにも悔しかったので、上手な友人のプレイ動画を徹底的に見て、真似て自分なりのプレイスタイルと合わせた。その甲斐あって、デス数も多かったが最高30後半キルくらいは出来るようになった。初めの頃と比べたら劇的な変化だった。

 

自分より格上のモノを真似て、盗んで、自分のものにして、あらたな作品を生み出す。これが我々凡人の最も効率的なやり方である。受け売りかよって笑う人間がいれば、じゃあ受け売りじゃない知識を教えてくれと言いたい。意識的にしろ無意識的にしろ、自分の意見には「他人が言った意見」に大きく影響され、いつのまにか自分の意見として採用していることも多い。しかし、勉強も含めてそういうものだ。「受け売りしながら自分のものにすること」が勉強の成果そのものなのである。

 

そうでなくともオリジナリティーを追い求められるのはセンスや才能という言葉で片付けるしかない。真似て自分のものにしたあとで、それを応用したり、修正するなどして自分のものにするしかないのだ。最初から過信してオリジナリティーを追求するのではなく、我々凡人はしっかり良いものを盗んでいくべきなのだ。


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