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自説|<電通社員自殺>ブラック企業を辞めやすい環境整備急げ

大手広告代理店「電通」社員の高橋まつりさん(当時24)が昨年12月に自殺し、原因が長時間にわたる過重労働だったとして労災認定された。

 

高橋さんは東京大学を卒業し、昨年4月に電通に入社。デジタル・アカウント部に所属し、インターネット広告を担当する部署だったという。弁護士によると、高橋さんの1カ月間の時間外労働は約105時間にのぼった。

 

世間からは「どうして辞めなかったのか」という声が聞かれるが、社会が彼女を追い詰めた一面があることを指摘しておきたい。彼女が電通を辞めたとしても「職歴」というのが残ってしまう。1年足らずで辞めてしまうと職歴に傷がつき、例えブラック企業が原因だったとしても「すぐに辞めてしまう子」というレッテルが貼られてしまう。

 

就職面接で前に勤めていた企業の「悪口」を言うと、評価が下がってしまう懸念もあり、正直に言える体制とは言い難い。責任感が強かったという性格的な一面もあるかもしれないが、ブラック企業を辞めにくい環境が社会にあるのは、紛れもない事実だ。

 

「自殺してしまうくらいなら、早くに転職したほうが正しい判断」と言えば誰もが納得するはずなのに、社会ではその「判断力」よりも「すぐに辞めてしまう子」というマイナスな評価に変化する。ブラック企業を是正することも大事だが、この社会風潮や評価基準を変えなければ、ブラック企業による犠牲者は後を絶たない。

 

なぜ、こうも若者たちが追い詰められるばかりの社会体制になっているのか。「社会は甘くない」と一言で片付けられてしまうのか。こうした風潮によって、15〜34歳の若者の死亡原因1位が「自殺」となる社会が作り上げられていくのか。

 

「若者に希望がある社会を」という大人たちの言葉は、虚言のようにも思える。前記事でも書いたが、若くしてたくさん過ちを犯し、それを受容し、改めるという社会でなければ特定の人間だけしか生きてはいけない。私たちの住む社会は「獅子の子落とし社会」そのものだ。

 

そろそろ日本の当たり前がおかしいと気付くべきだ。社会全体として正しい基準が変わらない限り、若者たちは希望を見出せない。


  

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