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2019年01月22日(水)
ニートが2週間生活して感じたノルウェーの幸福度が高い理由
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ノルウェー王国は日本から8000km以上離れた北ヨーロッパに位置し、他の北欧の国々と共に世界的に国民の幸福度が高い国として知られている。筆者はノルウェー人の男性と結婚した姉の結婚披露宴に出席するため、渡諾する機会を得た約2週間という短い期間だったが、姉の旦那とそのノルウェー人家族の家で「幸せの国」と呼ばれる生活の秘訣を垣間みることができた。

 

日本とここが違う!ノルウェーの文化

 

1.長期休暇が日本よりも遥かに多い

日本では長期休暇を取ることはなかなかできない。有休をすべて消化せず働き続け、病気や万が一の時のために有休を残している労働者が大半だ。また有休をとって長期休暇を取ると周りの人に迷惑が掛かるという日本人ならではの「他人に迷惑をかけない」という考えさえも、休みを取らないことに拍車をかけている。しかし、ノルウェーでは国全体として休日を取得する社会を確立させている。義兄の話では、6月から9月の間に労働者は3週間必ず休暇を取れる権利を持っており、1年間で最大5週間の長期休暇を取得することが多いという。この夏の3ヶ月間は国全体として休息する期間になっており、仕事もあまり入らないため同僚に迷惑を掛けることも無いそうだ。実際に義兄も、義兄の父も2週間や3週間の長期休暇を取得して結婚披露宴に出席していた。

 

2.キャンピングカーが至る所で走っている

IMG_20160806_184732日本ではキャンピングカーが走っているだけで珍しさを感じてしまうが、ノルウェーでは郊外や田舎の街に繰り出すとキャンピングカーを至る所で目にする。休日にヨーロッパ圏を旅行する家族連れの姿が目立った。キャンピングカーの量の多さが長期休暇を取得して家族との時間、楽しい余暇を過ごす象徴のようにも感じられた。長期休暇を取得することが難しい日本では、キャンピングカーを所有する価値は薄く、購入するとしても定年後になるのが一般的だろう。

 

3.鉄道に乗る際切符を改札に通さない
IMG_20160810_154726最も驚いたことの一つかもしれない。ノルウェーの地下鉄に乗る際に切符を購入してポケットに入れたまま電車に乗るのだ。駅を出る時もポケットに入れたまま外を出る。義兄によると人を信頼しているので、たまに行われる抜き打ち検札などで十分なのだという。ただし見つかった場合は1万円以上の高額な罰金が請求される。

 

4.日本と違う受験制度

ノルウェーの受験制度は日本とは遥かに違う。義兄によると受験ではなく高校の成績によって行ける学校が決まってしまうのだという。行きたい志望校に3年目の成績を提出し、成績や生活態度の評価が高い順に生徒を取っていく方式だそうだ。日本では推薦やAOで学部によって出題されない科目も存在するが、ノルウェーでは学部に関係なく全ての教科の成績で評価されるというのだ。

 

5.税金は驚くべきほど高いが、教育費も驚くほど安い
5人でレストランで食事した際にレシートを見せてもらったが、消費税だけで6000円近く掛かった。確かに税金が高い国だが、それ故に国民に返ってこなければ成り立たない。誰もが平等に与えられるべき医療や教育の分野では、ほとんどお金が掛からないという。大学は掛かる費用はほとんど教科書代くらいで、義兄の奨学金の使い道は「生活費」だった。経済的な理由で進学を諦めたり、卒業後の多額の借金を背負う負担差も日本より遥かに少ない。私のような社会の道から外れた者でも、大学で学び直すということも経済的には容易だ。

 

6.フルタイムで働けば年収350万以下は少ない
税金や物価が高いことを考慮すると当たり前かもしれないが、平均給与は世界的に見ても高く、OECDが2015年に調査した世界可処分所得ランキングでは第3位で約400万円だ。給料の高さと休暇の多さも、この国の幸福度を大きくあげている要因だろう。結婚披露宴で、日本に留学していたノルウェーの青年4人に「日本に住みたいと思うか?」と尋ねたところ、全員が日本での労働環境を理由に首を横に振った。給料の低さ、休暇が取得しにくいなどの労働環境の過酷さ、先輩と後輩・年齢差・上司と部下の厳しすぎる上下関係等を理由に挙げていた。

 

7.子どもを産んでも結婚しない?
日本では「出来ちゃった婚」を批判する者も多い。しかしノルウェーでは婚姻届を出していないカップルでも、法的には結婚しているのと同等なので、あえて結婚しないカップルも多いという。離婚率も高いと言うが、それはある意味男女平等さを表し、女性の経済的自立がなされている証拠でもある。形式にとらわれることなく、より幸せを目指せる環境でもある。男性からすればお金目的で寄ってくる女性はいないので、女性不信になることはないかもしれない。ただ、人間としての魅力を今以上に磨かなければならないかもしれない。

 

8.人口が少ないからこそ、雄大な自然を満喫出来る

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ノルウェーと日本の面積はほぼ一緒だ。しかし人口は遥かにノルウェーの方が少ない。国全体で僅か521万人だ。この数字は北海道と福岡の総人口とほぼ同じである。その為、それぞれの街や村の人口は1万人以下の場所が多く、広い土地に、手つかずの自然がたくさん存在する。車で少し移動すれば見渡す限りどこにカメラを向けても、絵はがきのような写真を撮影することが出来るのだ。人が少なければ少ない程、のんびりとギスギスしない人間関係を構築出来、ゆったりとした時間を過ごせる。休みの日はこの大自然を満喫するために、ドライブやハイキングに出掛けることも可能である。

 IMG_20160810_191029また、首都オスロは地下鉄、トラム(路面電車)、バスなど交通機関が充実しており、ヨーロッパの中でも有数の都市であることが窺える。それでも人口はわずか50万人程度。年々オスロへの人口は増えているようだが、東京のように人が密集しすぎている訳ではなく、都会でもとても歩きやすい。ノルウェー人留学生が「東京は人が多すぎる」と住む場所として嫌がる理由がよく分かる。日本では東京を人口が多く、ビルも高く世界に誇れる都市の一つだと認識している人間も多いかもしれない。都会人を持ち上げ田舎人をバカにするような風潮もある。だが、根本的に何が幸せで、何が人間生活に取って良いことかを考えた場合、東京の街への認識は大きく変わることになるだろう。
 

9.40歳からでも初就職が可能?
ノルウェーにおいては新卒採用という制度がない。日本では22歳までに定職に就かなければ、その後の就職は果てしなく厳しい道のりになる。だが、ノルウェーではボランティアなどの社会的活動や、留学などさえしていれば40歳から初就職でも問題ないという。実際に義兄が初就職をしたのは28歳の頃で、日本に留学していたノルウェー人ルームメイトは31歳で就職活動中だ。義兄の父は39歳で航空機のインストラクターからパイロットに転職するなど、日本より遥かに「ゆとり」を持った就職活動や、自分自身何になりたいのかを確かめる期間、もう一度人生をやり直せる期間がある。22歳以下という若年で、将来を決めてしまう就職を終わらせなければならない日本。若者への過度な負担は否定出来ない。

 

【次のページ】幸福の国ノルウェーの闇

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