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2019年01月22日(水)
自己責任という名の無責任

2015年から3年に渡ってシリアの武装勢力に拘束されていたフリージャーナリストの安田純平さん(44)が解放されたとのニュースが入ってきた。2015年1月に同じくシリアで武装勢力に拘束され、首を切断され惨殺されたフリージャーナリストの後藤健二氏のことを思うと、まずは命があってなによりだ。無事に日本に帰国されることにとても安堵し、喜ばしく思う。帰国後はゆっくり休まれてほしい。

 

しかし、彼の身に待ち受けているのは日本人からの「自己責任論」バッシングだろう。2年前の6月、「助けてください これが最後のチャンスです」と書かれた紙を安田さんと見られる男性が持っている画像が公開された。その時にも「自己責任論」が世間から湧き出し、私はたまらず記事にした。(ジャーナリスト拘束で自己責任論再燃、安田純平さんの新画像公開:2016年6月1日付

 

この時の記事でも書いたが、我々が安全なリビングで踏ん反り返りながら危険な情勢を知ることができるのは誰のおかげか。危険な地域に取材に向かう彼らジャーナリストが取材して得た情報や映像・画像のおかげだ。無料で情報が得られる当たり前の時代だからこそ、しっかり再認識しなければならない。誰かが危険な地域に向かって取材して情報を得ているからこそ、私たちは危険を冒すことなく、家にいるだけで世界情勢を知ることができているのである。

 

そんな危険を犯して我々の知る権利を代行してくれているジャーナリストたちが「自己責任」と言われ、バッシングを受けてしまえば危険な地域でしっかり取材をするジャーナリストがいなくなってしまう。それは結果的に私たちが「何も知ることができない」まま生活を過ごしていくという負の連鎖に陥っていくことになる。こうした状況を考えずにただ自己責任とバッシングするのはあまりに無責任ではないか。

 

身代金を払うことについては私は反対の立場ではあるものの、彼を「自己責任」とバッシングするのは過剰すぎる。紛争地帯を取材する何の罪のないジャーナリストを3年間も拘束する武装勢力が非難されるべきである。


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