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自説|ニートのススメ“自由な時間の重要さ”
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ニートでいられる環境ならば、ニートでいて何が悪いのか。働き始めると、心底そう思う。「空白期間をあけてはいけない」とアルバイトをすることを、ある意味「社会から」強要される。アルバイトで社会経験を積みながら、正社員を目指すというのが一般的な新卒以外での求職活動なのだろう。

 

もちろん社会で労働することによる経験は大事だ。そういった経験を企業も重用視していることも知っている。だが、アルバイトによって「時間」が大きく制限されてしまう。労働することは自らの時間を犠牲、もしくは差し出して対価を得ている。「時は金なり」とも言うが、「空白期間をあけてはいけない」という理由で労働することに、大きなメリットがあるのだろうかと疑問を持つ。

 

確かにニートでいる人間よりも、自ら労働して賃金を得ている人間のほうが遥かに“立派”だ。接客やコミュニケーションスキルを磨くには、アルバイト経験は大きな経験になる。だが、アルバイトは基本的にどんな人間でもやっていることだし、様々な社会問題を考えたり、何らかのスキルを磨く時間を犠牲にしてしまう。ただ“働かなければならない”という理由だけで労働していると、スキルアップにはなかなか繋がらない。何らかの目的を持ってアルバイトする訳ではなく、ただ“ニートと言われたくない”からアルバイトをしているならば、ニートとして時間を有効的に使うほうが、よっぽどいいのではないだろうか。

 

私は自分がやりたいことが見つからないならば、見つかるまでニートでいることもひとつの手であると思う。「親のスネをかじって生活している」と批判されたとしても、それは家族間の問題であって他人が口を挟む問題ではない。「国民の三大義務であるはずの『勤労の義務』を果たしていない!」という批判も的外れな考えで、そもそも憲法は国家が国民の権利を侵害しないように、国家の暴走を防ぐ目的で定めているもの。国民の三大義務というのは、プログラム規定とも言うが、努力義務に過ぎないのである。従って勤労していないニートには罰則はない。反対に、強制労働を国や経営者がさせることには罰則がある。資産のある親が「子どもを一生食べさせる」と言っても、それは家族間で決められるべきであり、そういう生活が出来るなら問題はないのだ。

 

ブラック企業やブラックバイトという言葉が、最近のニュースでも話題になっているが、日本の労働環境は劣悪だ。非正規社員が労働者の4割に達し、ワークライフバランスは世界的に見ても低い。2013年に厚生労働省がブラック企業の実態調査したところ、違法労働と疑われた8割の企業が違法労働をさせていたという。もはや簡単に「労働しろ」という日本全体の風潮が、まさに「ブラック」なのではないかとすら考えてしまう。

 

先日、私と同じ学年(=22歳)で自ら詩集や文芸誌などを制作し、出版している女性や、NPO法人で地域の活性化のために活動している若者(=24歳)を取材したが、それぞれが活き活きとしていた。彼らはニートではないが、やりたいことを見つけ活動している。やりたいことを見つける期間や、それに向けて”賃金を稼いでない”が、様々な活動をしている者をもっと評価する動きがあっても良いのではないか。

 

ニートと言えども、クリエイティブな創作活動をしたり、インターネットを通じて誰かを喜ばせている人間も存在する。そう言った活動から仕事に繋がることも十分にあり得るのだ。活動をするには時間が必要。経済学では時間は有限な資源とされ、先述したように労働者は時間を犠牲にして対価を得ている。経済学用語でトレードオフとも言うが、労働者は「時間」が機会費用となっているのだ。労働者には少ない(若しくはない)その資源をニートは持っている。その有限な資源を何らかの目的を持った活動をする時間、人を喜ばせるための時間になるならば、それは「ニート」にしかできない大きな武器である。私も最近働き始めたが、労働をすると他のことを考える余裕がなくなってしまう。最近のいちばんの悩みである。

 

こうした「自分がしたい」と思う様々な活動をしやすくするためにも、若年者向けのベーシックインカム制度を取り入れるなどもひとつの施策だろう。“空白期間を埋めるために働かなければならない”というのは、特に大きなメリットもなく、有限資源である時間を、機会費用にしてしまう恐れがある悪しき日本の慣習だ。

 

世間の皆様からお叱りを受けるだろうが、私は目的もなく、アルバイトするよりも、ニートとして余りある時間を有効活用することをススメてしまう愚か者なのである。

 


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