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2019年01月22日(水)
<北朝鮮核実験>核シェルターの普及を怠って大丈夫か

(写真:水爆と思われる装置を視察する金正恩委員長=労働新聞ホームページより)

 
「レッドライン」と言われていた核実験を強行した。アメリカのNBCニュースは今年の4月にトランプ政権は北朝鮮が核実験をしている確証が得られた場合は先制攻撃すると報じていたが、「大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射」「核実験」とすでにそのレッドラインは超えてしまった。先日の北海道を飛び越えるミサイルの発射に対しては「制裁」を強める方針を日米双方が示していたが、トランプ政権はついに武力行使も含めた対応を検討せざるをえなくなった。

 

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北朝鮮に対する武力行使を支持する声がインターネットでも多くみられるようになったが、米軍基地が置かれている日本や韓国にも大きな被害が及ぶ可能性が高いだけに簡単に口にすべきことではない。株価も大きく下がり、混乱になることは避けられない。経済制裁も効果が見られず、対北朝鮮政策への手詰まりは明らかだが日本に被害が及ぶ可能性を覚悟して主張している者がどれだけいるだろうか。無鉄砲な言論の広がりは要注意だ。

 

日本にできることはないのか。ミサイル防衛の不備が明らかだった日本は新型迎撃ミサイルの導入を決定した。だが、いずれにせよミサイルの完全な迎撃は難しいだろう。撃ち込まれても国民の被害を最小限にするための「避難施設」の設置は急務に思える。ところが日本核シェルター協会のホームページを見ると、日本の核シェルターの普及率はわずか0・02%。自民党の二階俊博幹事長が今年の7月29日に地下シェルターの整備計画について言及したが、普及を急ぎたいところだ。8月29日に北朝鮮が北海道上空を通過するミサイルを発射した際にJアラートが作動したものの、多くの人々が「どこに逃げればいいのか」「逃げる場所がない」と混乱がおこった。地下の核シェルターが広く整備されれば、多くの国民が取るべき行動を容易に認識できる。

 

今後、米国が北朝鮮の核保有を認める可能性も捨てきれない。もしそうなれば核保有を目指そうとする議論が各国で活発化し、核拡散防止条約(NPT)の意義も失われかねない。核軍縮が不可能になれば莫大な費用が掛かるものの、全国各地に核シェルターを普及させていくことは国民の生命を守るためには必要だ。いずれにせよ核廃絶を実現する道のりは遠く、「核シェルターなんかいらない」と思える世界にまだまだ時間が掛かるのは明らかだ。ならば莫大な費用を掛けてでも、核シェルターを設置する意義は極めて大きい。

 

核シェルターがほとんどない日本に住む我々は、北朝鮮の核開発に対してどれだけ危機を感じていたのだろうか。私自身も含めてこれだけの危機に瀕してようやく「核シェルター」について考えるようになった。遅きに失した感があるのは「平和ボケ」や「軽く見ていた」と言われても仕方あるまい。抑止力や、敵基地攻撃と言った戦略の議論も結構だが、「最悪の事態」を想定した対策も今後は当然必要だ。


  

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