好きなことを好きなだけ表現する

個人ニュース、コラム、写真などコンテンツ豊富なオピニオンサイト

北朝鮮のミサイル発射、強硬姿勢は自らの首を締めるだけだ

米国が北朝鮮の核実験を許さないとして空母を派遣するなど、朝鮮半島の軍事的な緊張感が一気に高まっている。そんな中16日午前、北朝鮮は弾道ミサイル発射を強行した。米国の圧力には屈しないする姿勢を示すことや、米国の出方を探る狙いがあったと見られている。

 

【関連記事】北朝鮮ミサイル発射も、失敗か

 

米国は原子力空母「カール・ビンソン」や巡航ミサイルを発射できる駆逐艦などを朝鮮半島付近に派遣しており、北朝鮮が核実験を強行すれば先制攻撃や金正恩委員長の殺害も辞さない構えだ。

 

米国との圧倒的な軍事力の差は北朝鮮も痛感しているはずだ。このような状況下で、北朝鮮が核実験を行えば米国に軍事的な攻撃をさせる口実を与え、自ら自国の危機を招き入れてしまうことになる。常識的に考えれば、巨大な軍事力を持つ中国やロシアの後ろ盾がなければ、核実験の強行はできないと考えるのが自然だ。

 

12日に行われたドナルド・トランプ米大統領と習近平中国国家主席の米中首脳会談では、米国が中国に対して対北朝鮮への制裁を強化するべきだと圧力をかけている。実際に中国は北朝鮮からの石炭の輸入を年内停止し、中国国際航空が平壌行きの便を一時運行中止させていると報道されている。さらに共産党の機関紙環球時報は12日付の社説で北朝鮮が核実験を行った場合、原油輸出規制などの制裁を含めた安保理制裁を支持すると掲載した。こうした中国の動きに対してアメリカは「為替操作国」の認定取り消しや、中国が配備に反対していた「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配置を見送るなど、中国側に配慮した格好だ。

 

あらかじめ難題を突きつけておき、何かあった時に交渉の切り札として利用し、満足のいく結果を得られたらすぐに撤回することでアメリカ有利に交渉をまとめる。そんなビジネスマンらしいトランプ氏のやり方が垣間見える。朝鮮半島で動乱が起これば難民や放射能漏れなどの危機がある中国が難しい立場に立たされており、北朝鮮は中国からの支援は期待できなくなった。今回のミサイル発射でも米国は「核実験に踏み切っていたらアメリカは何らかの行動を起こしていた」と指摘しているように、北朝鮮に対して金体制の転覆ではなく、核放棄や核実験をしなければ軍事的な攻撃はしないという逃げ道はしっかり残している。

 

北朝鮮は金正恩氏の側近である崔竜海副委員長が「全面戦争には全面戦争で、核戦争にはわれわれ式の核打撃戦で応戦する」と演説したり、上述のようにミサイルを発射を行うなど強気の姿勢は崩していない。しかし、その一方で先日行われた最高人民会議では19年ぶりに外交委員会が設置することが発表されるなど、対話モードを強調しているのではないかという見方もある。

 

ただ、北朝鮮は常識が通用しない国である。強硬姿勢を貫こうとして、ミサイル発射を繰り返し、準備をほぼ完了していると言われる6回目の核実験を行えば、軍事衝突となる可能性が強まる。それは自らの首を絞める行為ほかならず、愚かな判断だと言わざるをえない。

 

もし北朝鮮が対話の道を模索するなら、トランプ氏のように核兵器を廃棄する引き換えの条件を米国などに提案するべきだ。北朝鮮にとっての外交カードとなっている核を切り捨てることは現実的ではないかもしれないが、中国からの厳しい輸入規制を受ければ経済的にも厳しい状況に立たされる。核廃棄という大きな条件ならば、米国や周辺諸国も大幅に譲歩する可能性がある。トランプ氏にとっては核廃棄させたと言う実績が残り、北朝鮮にとっては経済的な危機を回避し、東アジアの周辺諸国にとっては軍事的な衝突が避けられる。

 

各国がどのようなシナリオでこの緊迫した情勢に決着をつけようとしているのかは不透明だが、平和的に解決されることを強く望む。引き続き朝鮮半島情勢に関するニュースを注視していきたい。


  

FavoriteLoadingこの記事をクリップリストに追加する 
SHIGEFIKA会員ログイン




パスワードを忘れた
新規登録
SHIGEFIKA会員とは
週間人気記事ランキング
最新記事
更新情報/Twitter
常論新聞
編集部からのお知らせ