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2019年01月22日(水)
徴用工裁判で賠償命令、韓国は冷静になるべきだ

日韓関係を根底から覆すような判決が出た。韓国大法院(日本の最高裁に相当)が新日鉄住金に対し、戦時中に日本の工場などに動員された元徴用工らへ4000万円の賠償を命じる判決を確定させた。これに対し安倍晋三首相は「国際法に照らし合わせてもありえない判決だ」と述べ、日本政府は国際司法裁判所へ提訴を行う可能性を示唆するなど強く反発している。

 

日本と韓国は国交正常化のために1965年に日韓基本条約と日韓請求権協定を結んだ。協定文書には「日本が韓国に5億ドルの経済支援を行う」ことで両国の国家・国民との間での請求権を完全かつ最終的に解決したと盛り込み、日本政府はそれを根拠に「徴用工問題は解決済み」との立場を取ってきた。歴代韓国政府も同様に解決済みとしており、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時の2005年に請求権問題が議論された際も、協定で解決済みとの立場を維持している。しかし、今回韓国の最高裁が賠償命令を決定したことに対し、韓国の李洛淵(イ・ナクヨン)首相は「司法の判断を尊重する」と述べたのだ。

 

三権分立しているため、司法が独自の判断をすることは当然ある。だが、韓国政府が国家間で締結した協定を簡単に覆せば、世界各国から「国家間の約束事を簡単に反故にする国」と信頼を失うことになる。韓国の日刊紙中央日報によると日本政府は元徴用工個人に対して直接賠償する案を示したが、韓国側が「個人に対しては韓国国内で処理する。補償金の支払いは日本から補償金を受けた後、韓国内で処理することができる問題」として、韓国政府に支払う一括補償を求めたという。

 

日本はそれに応じ経済協力支援として5億ドル(無償提供はうち3億ドル)を支払ったのだが、韓国政府は韓国経済発展の資金として使用し、「漢江の奇跡」と呼ばれる経済発展を成し遂げた。すなわち、個人の補償は韓国政府がしなければならないはずである。韓国政府は従来の立場を貫き、責任を持って元徴用工男性に対して補償すべきだ。同様の訴訟は新日鉄のほか、三菱重工、不二越など約70社にも及ぶという。その裁判でも日本企業が敗訴する可能性が高まったといえる。もし日本の民間企業に対して強制的な執行がなされれば、日韓経済のみならず、日韓関係そのものに深刻なヒビが入ることになりかねない。

 

また、11月はじめに2015年に日韓合意したはずの慰安婦財団も解散することを発表するとも報じられており、合意の履行を求める日本との関係は徴用工賠償判決と合わさって冷え込むことは必至だ。もしも韓国政府が従来の立場を簡単に覆すならば、「未来志向の関係」など築けるはずもない。日本は国際司法裁判所に提訴するほか、駐韓日本大使の帰国措置なども検討することになるだろう。韓国政府は世論の声に圧されるのではなく、ここは冷静な判断をするべきだ。


  

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