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米国のシリアミサイル攻撃、化学兵器使用について国際社会に明確な証拠の提示と説明を

 

米国が日本時間7日午前、シリアの空軍基地にミサイル攻撃を行った。アサド政権が4日に反対派地域へ化学兵器を使用した空爆を行ったとして対抗措置を講じた。

 

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地中海に展開している米艦船から59発の巡航ミサイルがシリア中部にあるシュアイラート空軍基地に向けて発射されたという。同基地は化学兵器による空爆の拠点となっており、4日にこの空軍基地から離陸した航空機がシリア北西部で化学兵器を使用した空爆を行った疑いがもたれている。この空爆に対し、トランプ米大統領は「レッドラインを越えた」と強く非難していた。

 

もし仮に化学兵器の使用が事実であれば、非人道的であり化学兵器禁止条約に違反する許されざる行為だ。シリアは2013年に同条約に加盟しており違反していれば、国際社会からの批判や制裁はやむをえない。安保理でロシアが反対にまわり非難決議さえ採択されないようなら、米国の対抗措置は「化学兵器を使わせない」という抑止力の意味では機能するだろう。

 

一方でシリアのムアレム外相や、アサド政権を支援しているロシアのプーチン大統領は化学兵器の使用をいずれも否定しており、米国はアサド政権が化学兵器の使用を行ったとする証拠を国際社会に明確に提示・説明するべきだ。米国は2003年にイラクが大量破壊兵器を所持しているとして軍事介入を行なったが、結果として大量破壊兵器は発見されなかったこともある。それを踏まえて米国が国際社会に向けて証拠をしっかりと提示しなければ、この攻撃を積極的に支持することはできない。

 

このミサイル攻撃によってシリア情勢は一層混乱・対立の長期化は避けられなくなった。プーチン大統領は、シリア上空での米軍との偶発的な戦闘を回避するための合意を停止にすると発表。米露間の緊張は一気に高まる事態となり、米国は攻撃をした以上、この事態をどのように収拾させるべきかという戦略を立てる必要がある。

 

東アジアではここ最近、北朝鮮によるミサイル発射が相次いでおり、化学兵器や大量破壊兵器に対する米国の強気の姿勢は日本にとって悪いことばかりではない。しかし、大きな犠牲者をうむ直接的な軍事介入は、慎重に判断しなければならないことは自明だ。

 

米国の主張とロシアとアサド政権側の主張、どちらの言い分が正しいかは今後明らかになるだろう。日本の安倍晋三首相は、早々に米国にミサイル攻撃の支持を表明したが、現状は情報収集を行って推移を見守るしかない。いずれにせよこの攻撃が引き金となって、全面衝突だけは避けなければならない。国際社会が協力して抑制を促さなければ、さらなる戦火が子供や民間人を襲うことになる。


  

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