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トランプ大統領、司法長官代行を解任 三権分立崩壊とは関係なく、独裁とはまだ言えない

▲解任されたイェーツ米司法長官代行(写真=米司法省)

トランプ米大統領は30日、中東・アフリカ7カ国から難民や移民の入国を制限する大統領令を米司法省職員らに「従わないように」と通知したサリー・イェーツ米司法長官代行を解任した。

 

司法という名前がつくため「三権分立が機能していないのか」と誤解による批判もあるが、司法長官は司法省という行政機関の長であり、行政の首長である米国大統領は司法長官を罷免する権利を持っている。日本の総理大臣が法務大臣を罷免することと変わりない。

 

行政のトランプ大統領が暴走したときに司法や立法が止める。入国禁止やメキシコ国境に壁を建設するなど強硬な政策を推し進めるトランプ大統領が誕生した米国において、しっかり三権分立が機能するのかは、民主主義国家として重要なポイントだ。その意味で、今後の注目点は連邦裁判所が入国禁止の大統領令に対して違憲判断をするか否かだ。実際にトランプ氏が出した大統領令を違憲だとして連邦地裁に提訴する動きが行われており、ワシントン州の司法長官やイスラム人権団体が提訴することを発表している。

 

問題になっている大統領命令は、中東・アフリカ等7カ国の国民を90日間の入国拒否、すべての国の難民を120日間受け入れを凍結・シリアからの難民受け入れに関しては無期限で凍結するというもの。米国のウォール・ストリートジャーナル紙によると、この間に入国審査基準や難民受け入れプログラムを作り直し、より厳格な基準にすることが目的だ。トランプ大統領は各方面からの激しい非難に対し声明を発表し、安全な対策が実行できればビザの発給を再開するという。

 

しかし、この大統領令における混乱もおきている。大統領令を出す前に入国を承認されていたにも関わらず、空港で拘束されたものが多く存在する。これを受けて、ニューヨークの米連邦地裁は拘束された男性らの強制送還の停止を命じる決定を下した。時事通信によると、連邦地裁の判事は「取り返しのつかない損害」が生じる恐れがあると認定し、「現時点で送還の危機に直面している人物がいるなら、政府に変換を停止するよう指導する」と述べ、滞在資格を持ちながら空港で拘束された他の人々にも適用されるとした。

 

大統領令に対する措置としては、連邦裁判所の違憲判断のほか、連邦議会が反対する法律を作成することが挙げられる。議会で可決された法案は最終的に大統領の署名によって成立するが、その際に大統領は拒否権を行使することもできる。大統領が拒否権を実行した場合は、議会に送り返され上下両院が3分の2以上の多数で再可決すれば大統領の署名なく成立する。大統領の拒否権を議会が覆したのは昨年9月、オバマ前大統領が2001年9月の米同時多発テロの被害者の救済を目的に外国政府に損害賠償を求める「テロ支援者制裁法案」に対し拒否権を行使したが、上下両院の再可決によって覆された。

 

各国の市民、企業のトップから非難を浴び、共和党からも批判の声が高まっている今回の大統領令。三権分立によって、どのように判断されるのか。大統領によって最高裁判事が任命されるが、どのような人物が任命されるのか。また、入国審査や難民受け入れプログラムがどれほど厳しくなるのか。私たちは冷静に見極めなければならないことがたくさんある。


  

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