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2019年01月23日(木)
自説|次期米大統領にトランプ氏 懸念は日本の安全保障

米国の次期大統領は共和党ドナルド・トランプ氏に決まった。予想外の事態と言っている人が多いが、決してそうでもない。人々は変化を求める時、良くも悪くも言葉の力に動かされてきた。ドイツのアドルフ・ヒトラー総統、日本の小泉純一郎首相、アメリカ前大統領のバラク・オバマ氏も「CHANGE」という言葉を使った。つい最近ではそのオバマ大統領に「地獄に落ちろ」と言ったり、「ヒトラーはユダヤ人300万人を虐殺した。薬物中毒者が300万人いるが、私も虐殺してやりたい」などと過激な言葉を放つフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領も、国民の支持率は高い。

 

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トランプ氏が大統領に当選したのは、対抗する民主党のヒラリー・クリントン候補の不正メール問題が選挙間近で発覚し支持率が逆転したこともあるが、中低所得層が現状打破の期待感を持ってトランプ氏を支持したことが大きい。過激で、国内問題を率直に指摘するトランプ氏が当選しても何ら不思議なことではない。「アメリカファースト」という言葉は、アメリカ国民にとっては受け入れやすい言葉だろう。残念ながら現状を変えてくれるという期待感はいつの時代も「過激さ」につながるのだ。

 

トランプ政権になって最も憂慮すべきなのは、日本の安全保障だ。トランプ氏は以前CNNのインタビューで日本が在日米軍の駐留費を全額負担しなければ、在日米軍撤退を示唆する発言をした。これが本意かどうかはトランプ氏自身にしかわからないが、仮に本当だとすると日本はこれ以上の基地負担を求められることになる。そこから自主防衛の強化など防衛政策の変化を迫る声も広がることが懸念される。仮に言葉通りに在日米軍を撤退させれば、東アジアの軍事バランスが崩れる。軍事大国化している中国と台湾との対立、ミサイル実験を繰り返す北朝鮮と言った不安要素が増大する危険性は、日本にとって看過できない問題だ。「誰も敵わないアメリカ」という名の歯止めが無くなった時の影響は計り知れない。

 

今後のどういった政治をするか不透明なだけに、自主防衛強化論はトランプ氏の舵取り次第では現実味を帯びてくるだろう。この自主防衛強化論は、日本の安全保障の在り方を大きく変える可能性があり、保守・リベラル双方それぞれの立場で影響を受ける。トランプ陣営にパイプが薄い日本政府は早速河井克行首相補佐官に訪米を指示し、トランプ新政権の関係者と会談すうように指示したが、日米同盟を堅持するために働きかけていくべきだ。アジアの安定化を考えた時に自主防衛強化論はまだ不安が大きい。

 

政治家経験も、軍人経験もない初の米国大統領誕生によって、アメリカのみならず日本や東アジアなど世界でどういった影響があるのか。様々なケースを想定しておかなければならない。その動向を注視する必要がある。


  

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