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自説|沖縄返還から44年 普天間の危険除去を優先せよ

沖縄が日本に返還されて44年の月日が経った。在日沖縄米軍基地問題はまったく解決の道筋が立たず、地元と政府の対立が先鋭化している。「世界一危険な飛行場」と言われる普天間基地は、危険除去のために名護市辺野古への移設が決まっていたが、政権交代を実現させた当時の鳩山由紀夫首相が「少なくとも県外」と発言したことから、事態が大きく変わってしまった。県外移設を歓迎する沖縄県民を巻き込み、大きな注目を集めたが結局県外移設を断念することになった。これが“失政”と批判され、社説で基地除去を訴える沖縄の地元紙からもひんしゅくを買った。この鳩山政権での失政が問題を泥沼化させた諸悪の根源であることは言うまでもない。
 
その後、自民党が政権を握り従来の辺野古移設に立ち返ったが、沖縄県知事選挙では反対派の翁長雄志氏が当選。辺野古移設を進める政府と基地撤去を訴える地元との間で対立が深まった。移設先に挙がっている名護市辺野古では基地反対を訴える住民らが、毎日反対運動を行っているというが、その間も世界一危険な飛行場は残り続けている。日本の安全保障・普天間基地周辺の危険除去の観点から、政府が進める名護市辺野古への移設が最も現実的で妥当な案である。反対運動が長引くほど、普天間の固定化に繋がる恐れがある。
 
オバマ大統領が今月27日に、現職大統領としてはじめて被爆地である広島を訪問すると報道があった。謝罪なしの訪問に意味があるのかとの声もあるが、歴史的な日になることは間違いない。核拡散防止を世界に向けて発するに余ある影響を与えることになる。しかし、少し先に目線を移すと「トランプ」という爆弾が待ち受けていることを我々日本人は認識しておく必要がある。
 
共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏は、CNNテレビのインタビューで日本が米軍の駐留費を全額負担しなければ、在日米軍を撤退させる可能性を示唆した。仮にトランプ氏が大統領になり、米軍が日本から撤退すれば日本の安全保障を根本的に考え直す必要がある。米軍が撤退すれば中国脅威論は益々現実味を帯び、東シナ海への海洋進出、台湾海峡、尖閣諸島問題等、極東における軍事バランスの乱れは決して看過できる問題ではない。
 
米軍基地が無くなれば、当然低下した防衛力を補填しなければならず、自衛隊の強化・改革は避けられない。オバマ大統領の広島訪問で「核の廃絶」を訴えても、真逆の「日本核武装論」が主張されはじめることは必至だ。日本が本当の意味で独立できると歓迎する者もいるが米軍に頼っていた軍事力を失うことは、軍事バランスの乱れに自ら対応する力を持たなければならないという意味を持つ。沖縄という土地は、米軍が去ったあとでも、変わらず軍事的重要な拠点になるだろう。
 
沖縄の人々にとって、トランプ氏が発した「米軍撤退」は一日千秋の言葉かもしれないが、実現しても「望み通り」になるかは実に懐疑的だ。政府は沖縄への負担軽減に努めなければならないが、沖縄県内で巻き起こる米軍撤退論は大きなリスクを伴うことも加味して議論する必要がある。何よりもいまはそのままになっている普天間基地を移設することを最優先すべきではないか。


  

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