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共産党志位委員長「日米安保維持」「自衛隊活用」—国民連合政府実現で

 

共産党の志位和夫委員長(61)は15日、外国人特派員協会で記者会見を行い、共産党が安全保障関連法案廃止を目的に、野党各党に呼びかけを行っている国民連合政府が実現した場合、同党が廃棄を掲げていた日米安保条約を維持する考えを示した。

 

政策が違う野党が集まり、国民連合政府が実現した場合について「例えば日米安保条約についてどうするか。私たちは廃棄という方針だが、国民連合政府としての方針は凍結するということになる。凍結とはどういうことか。戦争法を廃止を前提として、第一に現行の条約と法律の枠内で対応する。第二に現状からの改悪はやらない。第三に政権として廃止を目指す措置は取らないということだ」と述べた。

 

また、共産党が段階的に解消を目指すとしていた自衛隊について質問を受け、「急迫不正の主権侵害が起こった場合には、政権としては自衛隊を活用するのは当然だ」との認識を示した。

 

共産党の委員長である志位氏が、政権を取った場合は日米安保を維持し、自衛隊を活用すると述べたことは驚きだ。過去に志位氏を含めた共産党議員の多くは、自衛隊は違憲で、将来的に段階的に解消すると述べていた。日米安保維持、自衛隊活用は、日本の安全保障において一定の軍事力の必要性を受認したことに等しい。

 

さらに違憲との認識を示しながらも、自衛隊は認め、安保関連法には「違憲だ!」と反対する姿勢は一貫性がない。同じ違憲ならば、自衛隊も即時解消でなければ筋が通っていないのである。

 

そしてこの共産党が野党へ働きかけている「国民連合政府構想」だが、その目的は”戦争法案”(安保法案)廃止と安倍政権打破、そして安保法案に反対する野党を結集させ選挙協力をすることだと志位委員長は述べている。だが、仮にこの国民連合政府が実現し、安保法案が廃止されたとして、政策や主義主張がまるで違う党が結集しただけの、言わば”烏合の衆”に政権を任せて大丈夫なのか。その不安を解消出来ない限り、国民連合政府の実現は厳しいだろう。

 

国民が求めているのは、政権をただ奪取するために集まったバラバラな与党ではない。自民党が国民の期待に沿えなかった際に、自民党の代わりとしてしっかりと政権運営を託せることができる政党だ。様々な問題に対し、しっかりとした”軸(案)”を持つような野党が出てくることを国民は求めているのである。政権監視として共産党は大きな役割を担っていることは認めるところだが、安保法案という軸しかない国民連合政府に、我々国民はなにを期待すれば良いのだろうか。

 

安保法案は違憲だから反対だ、自衛隊は違憲だから反対だ。とする共産党はブレずに、筋が通っている印象を受けていたのだが、自衛隊は違憲だが、国民が必要としているので、とりあえず残すという最近の共産党の姿勢には疑問を抱く。それならば「違憲でも必要であるから改憲しよう」とするほうが遥かに明快で、筋が通っている。

 

一方で、共産党がブレてしまったと書いたが、一定の軍事力が必要だということを認めたのであるならば、現実的な考えになったのだなと評価するべきだ。政権与党となったときに、安全保障を考えると、現状では軍事力は欠かせないものであることは間違いない。だから、共産党でさえも自衛隊と日米安保を認めるしかないのだろう。

 

実際に志位委員長も「日米安保を廃棄する展望をもっているが、自衛隊を一緒に解消するという立場ではない。安保条約廃棄に賛成でも自衛隊必要と(いう人もいて)、国民的合意のレベルが違うと考える。自衛隊は違憲の軍隊だが、これは一気になくすことはできない。政権を担ったとして、平和外交で友好関係を築き、「自衛隊がなくても日本の安全は大丈夫」と、圧倒的多数の合意が熟したところで、(憲法)9条全面実施の手続きに入る。すなわち、自衛隊解消に向かう。政権を担っても、自衛隊との共存の関係が、一定程度、一定期間は続く」(出典:朝日新聞『外交で友好関係を築き、自衛隊解消へ」 共産・志位氏)』)と過去に述べており、自衛隊の存在を認める発言をしている。

 

この「自衛隊がなくても日本の安全は大丈夫」という声がどうすれば国民からあがるのか。それについて、中々明確に示されないことを考えても、現在の段階では現実的でないことは明らかだ。これが本当に実現出来るならば、世界も日本を見習えとなるかもしれない(軍事産業で儲けている国を除いては)。これを実現させるための現実的な提案が出来るかが、自衛隊反対派が国民の支持を得る為に最も重要なポイントである。国民連合政府を呼びかけ、他の野党各党や国民に向けて自衛隊解消が可能な提案を共産党が出来るのか、それとも方針転換をするのか、その点について今後注目していきたい。

 

今回の志位委員長の発言で、やはり一定の軍事力は日本の安全保障にとって、重要なものだと確信してしまうことになった。共産党は、違憲だが自衛隊は認め、安保は認めないと言うことと、軍事力の必要性を否定しながら、自衛隊は必要だという矛盾を一刻も早く解消するべきである。

 

 


  

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