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低学歴ニートが見た、高学歴ニートへの林修先生の授業

 


(写真:林先生が驚く 初耳学!オフィシャルサイトより)

 

1月6日、東大出身の予備校講師でタレントの林修氏が冠番組を務めるTBSのバラエティー番組「林先生が驚く 初耳学!」の2時間スペシャルが放送され、林氏が高学歴ニートへ講義するという一部企画の内容が大きな反響を呼んだ。

 

視聴する前は「林修対ニート」というテーマがテーマだけに、林氏が舌鋒鋭くプライドが高い高学歴ニートたちをぶった斬り、視聴者をスッキリさせる番組構成なのではないかと余計なことを考え、録画していた番組を見るのに勇気が必要だった。ただ、以前同じTBS系列で放送されていた「林先生の痛快!生きざま大辞典」は私自身に大きな影響を与えてくれた番組であり、それ以来、林氏が出演する番組を度々見る機会が自主的に増えていった。自分と意見が合わないこともあるがいろんな視点や考え方を与えてくれる林氏の番組が好きであり、そんな林氏が私のようなニートに対してどのように考えているのか、社会問題のひとつであるニートに対してどのような解決策を提示するのか気になった。「耳が痛い」ことをズサッと言われるのだろうなと少し恐怖を覚えつつも、覚悟を決めて視聴することにしたのである。

 

さすが人気講師、戦略的な授業の入り方

 

「甘ったれた主張に林先生は?」という右上のテロップに予定調和感があったが、冒頭林氏は「他人に迷惑をかけなければニートはダメだという考え方は僕にはない」と意外?な回答。かくいう私自身も自分自身に降りかかってくるリスクを負う覚悟と親の同意があるならば、他人が口出す問題ではないと考えていた。ニートの私が言うと反感を買うので言う機会は少なかったが。

 

ただ、そこは”林先生”。真っ向から否定するよりも、理解があるとまず示した方がニートたちに伝わりやすいという戦略だったかもしれない。元々ニートは社会的に批判・嘲笑される対象だ。こういう企画に参加するニートならば前述した私の想像のように「批判される」「対立する」と考え、はじめから臨戦態勢・緊張感マックスになって授業に臨む可能性が高い。そこでまず相手のことを否定せず、理解を示すことでそのような臨戦態勢を崩し、話を聞いてもらいやすい態勢に立て直して自分の考えを述べる。世間から認められている人間から肯定されれば、それだけで気持ちが違う。ましてや普段誰からも認められない扱いを受けてきたニートならば、尚更だ。テレビ的にも予定調和を崩し、掴みとしても最高の滑り出しだろう。戦略ではなく、普通に本心だったのかもしれないが純粋に生徒として話を聞いてみたいと思わせる。この授業の入り方だけでも、講師としての人気の理由が分かった気がした。

 

ニートに文句を言う資格はないのか

 

だが当然それだけでは終わらない。次の場面ではニートの負の面として「全員が好きなことをやれば社会が破綻する」と投げかけた。これに対しニートのうちの一人は「社会が破綻して何が悪いの?」と極論ともいえる主張をする。私は社会が破綻しても良いなんてまったく思わないが、カットされたりしなければ視聴者も納得する意見が聞けたのではないかとも思う。ただその理由として挙げていた「日本の法律で好きじゃない部分もいっぱいある。僕このルールでゲームやるって一言も言ってない」というところは、正直共感できる部分だ。私も嫌い、おかしいとおもう法律は存在する。なんでも「はいはい、そうですか」と思考停止になるのはとんでもないと思うし、「法律が嫌い」「おかしい」と思えることは、しっかりと面と向かって考えている証しでもある。ただ、理不尽とは感じながらも、ルールがない無秩序な社会に暮らしたいかと言われれば「NO」なので、受け入れるしかないという感覚だ。

 

これに対し林氏は二つの方法を提示する。「出て行くか」、「自分で変えるか」。林氏は言う。「社会的サービスをもらってるくせに文句を言う資格はない」と。心情的にはその主張をするのも理解できるし、散々私自身言われてきたことだ。ただ、私はこの主張に疑問を抱くところがある。確かにニートは社会的サービスを義務も果たさず受ける側の人間だ。しかし、社会問題の張本人であるからこそ、幸福・普通の暮らしをしている人たちには気づけない問題点を感じているところもある。無視をするのは簡単にできるが、無視しても社会問題はただ先送りされて次の世代の負担になるだけではないか。ニートの私が言ったところで、「ニートのくせに何偉そうに言ってんだ」と言われておしまいだろう。だが、そういう感情論をのぞいて、理屈としてはどうだろうか。ニートだからこそ感じている社会的な問題点は、割と社会の構成員として多くの人が聞く意味はあるのではないか。社会がそれを解決すべき「社会問題」とするならば。

 

【次のページ】授業で最も納得した部分

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