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【書評】寝たきりだけど社長やってます―十九歳で社長になった重度障がい者の物語

「ビジネスの世界こそバリアフリーだ」

自らが活き活きと生きていける場所がなければ、自ら作ってしまえばいい。私自身そういった発想を考えることがよくあるが、実際にそれを行動することは難しい。思いついても机上の空論で終わってしまう。そんなことが日常茶飯事のダメ人間である。

 

著者であり、株式会社仙拓代表取締役社長佐藤仙務氏(24)は脊髄性筋委縮症という重度障がいを抱えながら、同じ障害を持つ“相棒”こと同副社長の松元拓也氏(27)と共にウェブ・名刺制作などを手掛ける会社を設立した青年実業家だ。本書を読み進めていくと、彼の行動力の凄さが分かる。健常者である私では尻込みしてしまう営業を自ら積極的に行い、試行錯誤しながら仕事を取ってくる。寝たきりというハンディキャップ(本書では武器と書かれている)を諸共せず、仕事に生きがいや喜びを感じながら会社と共に成長している。

 

冒頭の言葉は本書の中に出てくるが、まさにビジネスの世界では健常者も障がい者も関係ない。やったもん勝ち。非常に厳しい世界ではあるが、彼にとっては健常者と同じ土俵で真剣勝負が出来る魅力的な場所でもある。ビジネスの世界では私のようにただウジウジと考えているだけでは、佐藤氏のような実業家に先を越されてしまう。ただ考えているだけではなく実行に移すことの大事さを教えてくれる一冊だ。

 

また、就職というだけでなく起業という選択肢の幅を広げてくれる。仕事と言えば、企業に「就職」するというイメージを持つ人が多いが、佐藤氏と松元氏は重度の障がいを持っているため、理想とする就職口が見つからなかった。そこで考え付いたのが起業することだった。ウマが合わないと感じていた2人が、お互いに足りないところを補うパートナーとなってぶつかりながらも、協力していく姿はおもしろい。口では酷いことを言い合いながらもどこか信頼関係を感じられる。ビジネス面で信頼できる相棒を持つことが出来ているのは、とても恵まれているように思う。

 

本書は障がいを持つ方だけでなく、新しくビジネスを始めてみたいと心の底で思っているが、なかなか実行に移せない人に是非読んでもらいたい。会社設立への過程も書かれているため、起業までの全体像をなんとなくイメージすることが出来るだろう。

 

寝たきりだけど社長やってます

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