【引きこもりニートが工事の仕事する日記⑤】「え?俺のミスなの?」上司の失敗は部下の責任?1週間の休みが減る大規模ミス発生、父と師匠の対立…

工事の仕事を始めてついに1ヶ月が経過しました。引きこもりニートから180度違う世界に飛び込んで、父にも「お前がここまで続くとはおもわなかった」と言われました。まあ、言うて1ヶ月ですからね…と思ったけども、この言葉には「別の意味」が隠されていました。

 

ブログで発信するというのは、一方的な影響力の行使です。なので、個人の批判はなるべく避けて良いところを中心に書いていき、どうしても批判的になるときは良いところもしっかり書くことを意識してきました。しかし、今回は非常に理不尽に感じた出来事があったため、少し批判色が強い内容になることを予め宣言しておきます。ただ、最低限第三者に個人を特定されないようにします。こう言った内容が苦手な方はお読みにならないことをおすすめします。また工事内容を詳細に書くことは禁じられているため、作業内容が特定されないようボカした表現で書くことになりますので察していただければ助かります。

 

今週はほぼ1人作業

 

1ヶ月ということもあって、様々な面でだいぶ慣れてきました。「KY」という用語、「空気読めない?」って思っていましたが「危険予知」ということがわかり、朝礼や朝礼後のミーティングが終わると「ご安全に」と挨拶するのも慣れてきました。最初「ご安全に」ってなんて言ってるのか聞き取れなかったのですが、工事現場や作業現場ではよく使われている挨拶みたいですね。

 

先週くらいから徐々に1人で行う作業が増えてきましたが、今週はほぼほぼ1人で作業を行いました。今週はやたら師匠から「成長したなあ」と褒められる…。嬉しいけど、正直「成長した」という実感はありません。作業や環境に慣れてきたことで次の作業が把握しやすくなったり、環境に慣れてコミュニケーションが取りやすくなったことで、作業がよくわからずどう動いていいのかわからなかった&遠慮気味以前に比べ、単に「行動しやすくなった」と言うことだけだと思います。それが「積極的になった」と師匠には映り、「成長」となっているのかな。

 

師匠曰く、初めて会った時は「なにこいつは」「簡単な杭打ち任せるくらいしかできなさそう」と思っていたそうですが、「今では杭打ち任せるのがもったいないくらいになった」とおっしゃっていただきました。むしろ私自身、ここでする仕事内容は「簡単な杭打ちくらい」と思っていましたし、今やってる作業がそれ以上の作業をしているという感覚すらなかった。さらに、来週は1週間まるまる休みの予定だったんですが、師匠が私のところにやってきて「(俺)くんに相談があるんやけど」と切り出し、「月曜日に刑務所に工事しにいくんやけど、空いてない?」と月曜日に今の現場と別の現場に私を連れて行こうと思っていたらしい。仕事のこと少し認めてもらえたのかなと少し嬉しい気持ちもありましたが、ただ月曜日は私用のためお断りしました。父と師匠と2人で話している時「(俺)くんが車運転できたらなあ(※法律的には可能ですが、技術的な問題です)」とつぶやいていたとのこと。え、継続的にお仕事いただけるってことですか…?このお仕事続けるつもりはないんだけども、そうやって認めていただけているのは素直に喜びました。

 

黙々と1人で作業を続けるのとても気持ちが楽。もちろん自分自身の責任は大きくなりますが、ただひたすらに黙々と続けられるからストレスフリーです。作業のスピードは、自分でももう少し改善していかなくてはいけないと思っていますが…。

 

そんな充実した日々を送っていたと思っていたのですが、暗雲が立ち込めてきたのは「水曜日」の午後のことでした。

 

師匠と父が対立

 

現場では師匠と父と私の3人別々で作業を行っていました。午後3時ごろ、師匠が大きな声で「休憩ー!」と声をかけてくださって、父は休憩場に、私は作業が遅れていると判断したため、作業をそのまま継続することに。

 

作業を黙々としていると、後ろからなにやら師匠と父が話している声が聞こえてくる。ところどころ聞こえてくる師匠の「(俺)くん」の声に、(え?俺なんかやらかした?)と不安になりました。休憩から作業が終わる5時過ぎごろまで、2人の会話の声が途切れることはありませんでした。

 

「もう終わりだよー」と言われ、本日の作業終了。父の車に乗ってホテルに戻る際に、父から師匠と揉めたことを聞かされました。父曰く、「(俺)と一緒の作業をしろと指示したと(師匠)が言ってたけど、俺は聞いてない」「認知症がはじまったと言われた」と、我慢強い父が珍しく怒りをあらわにしていました。「もうやめる」とも言ったそう。

 

実際に指示があったかどうかは、私にはわからないのでなんとも言えませんが、意識合わせの段階で単純にすれ違いがあっただけの可能性もあるのに、いきなり「認知症がはじまった」なんて決めつけられたら、怒る父の気持ちもわかります。

 

父と師匠は結構作業時点でも対立まではいかなくとも、意見がぶつかり合う時があって、私自身もそのぶつかり合いに巻き込まれ困惑したことが何度かありました。実はこの2人、以前一緒に仕事していたことがあるのですが、普段は我慢強い父が3週間で「(師匠)と一緒に仕事することはできない」と会社に申し出ることがあったといいます。それを踏まえて冒頭の「ここまで続くとは思わなかった」と言ったそう。

 

ホテルにつくと師匠とエレベーターで一緒になり、「お父さん認知症かもしれない」「あとで電話する」と告げられました。しばらくして、電話で「ちょっと今から部屋いっていい?」と言われ、了承すると、師匠がお部屋に。師匠は「しっかり指示をして、工具も父に見せた」「最近様子がおかしい」「認知症が進んでいる」とのこと。とは言え、私の立場としては「なんとも言えない」という状況。

 

とりあえずは休憩を多く挟みながら、師匠が父に指示することも私が把握して、綿密にコミュニケーションを測りながら作業を確認していこうという形で落ち着きました。父はこの時点でもう辞める気満々でした。

 

代理現場監督が優しい

 

次の日、また再び1人で作業をしていると代理現場監督がいらっしゃって「どんな感じ?」と声をかけてくださいました。私より年上ですが、まだお若く、控えめで優しそうな男性といった感じです。「午前中で3列終わって、午後3列やって今日中に終わるか終わらないかくらいのペースです」と答えました。恐る恐る「午後とか1人こっち手伝ってくれる人いませんかね?」というと、「なんかやるの?」と聞かれ、「いや、1人手伝っていただけたら今日中にここ、確実に終わるので」というと、「工具がないからなあ」とのこと。

 

そうか…工具がなかった…と諦めて作業を進めていると、再び現場監督がいらっしゃって「やり方教えて」と手伝ってくれることに。必要な工具がないため、別々の列で作業することはできませんが、私が切断担当、現場監督が取り付け担当で役割を分担して進めることになりました。どんどん切断していったものを、現場監督があとから追って取り付けていくという感じです。そして私が取付方法を代理現場監督に教えて、作業再開。

 

現場監督取り付けめちゃくちゃ早い…。切断するだけの私と取り付けるスピード変わらないくらいで焦りました。ペースが一気にアップして、午後3時ごろには全部の取り付けが終了。取り付けた場所をしっかりと見直す時間も確保できました。

 

最後のチェック漏れが幾つかあったりしましたが、現場監督のフォローでなんとか無事作業完了。もう一度チェックし直した時に、「どう?完璧?」と聞かれて、「完璧ッス!」と自信満々に答えたものの、ちょっと間を置いて、先ほどのチェックミスがあったことを思い出し、「完璧…う〜ん…」と一転して自信なさげに答えると、現場監督も苦笑い。和やかな雰囲気で作業を進めることができました。

 

とんでもないミスが発覚…

 

金曜日も3人バラバラで作業を行い、午前中だけ私のところに現場監督がお手伝いにきてくれることに。「今日午後からいないんですよね?」と聞くと、「うん」と返事。私ガッカリしながら「…マジですか。・・・はあ、、頑張ります」とため息をつくと、笑って「がんばって(笑)」と声をかけてくれました。

 

2人で作業するとやっぱりペースが早い。あっという間に半分以上を終えました。残りは午後に私が1人で担当することに。現場監督は別の現場に行くようで、帰ってくるのは作業が終わる時間帯だそう。

 

午後、早速1人で作業を開始すると、なにやら違和感を感じました。実は午前中にこれまで取り付けていた部品を新しいものに変更することになったのですが、今までの方法でやっても取り付けに違和感を感じるようになりました。そこで午後は同じ現場で別作業をしていた父を急遽呼び出すと「中に取り付けてる金属が逆だ」というのです。

 

その一言に顔面蒼白です。なんといっても、この3日間ほどの時間を掛けて取り付けてきた部品が間違って取り付けていたなんて、工期がさらに遅れてしまう。「え?これまで全部そうやって取り付けてきたし、確実にそういう風に教わったで?何度も確認したし」と言うと、「お前のミスじゃない」と父は言いました。はじめの1列目は父がこの作業を担当していて、その後、父にやり方を教わり、私が後を引き継いだのです。父が作業した列も同じ状況になっていました。そしてその間違った取付方法を私が現場監督にも教えていました。

 

現場監督と師匠になんて説明したらいいのか…。父が師匠に事情を説明すると、怒られるかと思いきや「そりゃ大変なことになったな」「まあやってしまったことはしょうがない。くよくよしないでやっていこう」と意外な反応。正直少しホッとしました。父と師匠の関係性が悪化していたのもあったので。

 

作業終了後、片付け前の小休止時間に師匠と私が2人きりになる時間がありました。その時に師匠から「俺くん、なんであんなミスしたの?」と原因を聞かれました。(え?俺のミスなの?)と疑問に抱きながら、「父から教わったことをそのままやったんですけど…」と答えると、「どこからやったの?」「2列目の中盤くらいから…でも父のも含めて全部間違ってます」と説明。すると師匠表情が変化し、「あ、そういうこと?」とようやく事態を把握したようでした。どうやら私が指導通りにやらなかったことが問題の原因だと思っていたそう。

 

「じゃあ(俺)くんのミスじゃないね。言われた通りのことしただけだから」「やっぱり認知症だから、いつかはこうなると思っていた」とのこと。本当に父は認知症なのか…?私も単純に父からやり方を教わったので、父の認識ミスが原因だと思っていました。

 

すると師匠が「まあミスは誰にでもあるから責められないけど、来週1週間丸々休みにしてるから工期が間に合わないのよ。どうやってこのミスを取り返す?」と私に質問。(これどう考えても休みを返上するという答えを求めているな…)感じ、かつ私自身もそれしか思いつかなかったので、「…来週ってホテルとれますか?」と聞くと、「水木金はとっている」とのこと。1週間休みたかったけど、父含め作業した私たちでミスを取り返すしかない。ということで来週水木金と再び現場にでなければならなくなりました。現場監督にもご迷惑お掛けしたわけだし、仕方ないよね。それが仕事の責任というものです。

 

ただ「お父さんは認知症のこともあるし、体力的にも大変だから休ませよう」とのこと。師匠と私と現場監督の3人で出ることになりました。(ああ、手伝ってくれが現場監督になんて言えばいいんだ…)と、優しい現場監督の顔を想像すると頭が痛くなりました…。

 

作業現場の片付けを終えると、現場監督が別現場から戻ってきました。現場監督が「1人で全部やった?ちゃんと終わった?」と私の顔を見て質問。「えっと・・・あの・・・」と私が言い出しにくそうに切り出すと、「終わらなかった?(苦笑)」という反応。違うんだよー…。

 

師匠が「ちゃんと言いなさい(笑)」というと、「…全部やり直しになりました」と言うと流石に少し驚いた表情。「え?なんで?」と切り返し、師匠と私2人で事情を説明。取り付けていたものが違うものになっていたと言うと、「まあ、しょうがない」、「新しい部品に付け替えなきゃいけないし、ちょうどいいよ」と笑ってフォローしてくれました。なんて優しいんだ…。

 

ただ、師匠から「もっと早くミスに気づかないとダメ」と現場監督の前で言われたりして、「謝りなさい(笑)」と言われて謝らせられるなど、なぜか俺の責任問題になっているような…。まあ冗談みたいな雰囲気だったので、そこは良いんですけど「俺のミス」にされるのは「違う」と言いたい。早くミスに気づけっていうけど、工事経験1ヶ月の私が指示内容がミスであることなど、気づくなど困難です…。今回、違和感を感じるのが精一杯ですよ。理不尽にも思いましたが、本当に父が認知的な問題でミスったとしたら仕方ないことだし、私自身は忠実に言われたことを守り抜いたという自負はあるけども、自分のミスとして受け入れようと思い直すことにしました。父を責めるのもなんか嫌だしね。

 

え?父のミスじゃなかったの?上司の失敗は部下の責任!?

 

複雑な感情を抱いて、帰路につく車に乗り込むと父から衝撃の言葉が。「元はといえば(師匠)が最初に作ったのが間違ってたのに、なんでお前のミスみたいになってるんやろうな」。

 

え?おとんがミスってたんじゃなかったの????

 

話を詳しく聞くと、父は師匠から教わったやり方でそのまま作業し、それを私に伝えたとのこと。師匠が父に教えたときのサンプルの現物も存在していて、中身を見るとそのやり方が間違っていたらしい。私が現場の片付けをしている時に、父がそれを師匠に指摘すると、無言だったとのこと。

 

「え?おとんが認識ミスってたのが原因じゃないの?」、父と私に非があるみたいな言い方を師匠はしていましたが、こうなるとだいぶ話が変わってきます。師匠の認識ミスから父→私→現場監督へと間違ったやり方が伝播していったようでした。「おとん認知症じゃないやん!むしろしっかり教わったこと忠実に作業してるだけやん」と、父のことを認知症呼ばわりしていた師匠に少し腹が立ちました。

 

いや、師匠が仮に間違っていたとしても、それは師匠がとった対応のように「ミスは責めても仕方ない」と思うんです。私も父だって何度もミスしてるし。でも自分のミスを人になすりつけたり、認めようとしないのは違うでしょ!父なんてそれで認知症呼ばわりですからね・・・。そりゃ頭にくるのも仕方ない。

 

父からは「むしろお前は違和感によく気づいた。あのまま気づかずテストが始まったらもっと大変なことになっていた。褒められなきゃいけないはずなのに、責められてるのはおかしい」と言ってくれました。

 

父との話し合いの結果

 

帰宅後、父と話し合った結果、今回で工事の仕事を2人で辞めることにしました。様々なことを学ぶことが出来たし、この現場で働いたことは悪いことばかりでは決してありません。充実感を感じることもありました。仕事だから理不尽なこともあったけど。

 

しかし、チームワークが重要な仕事だというのに、自分のミスは認めず、私たちのせいになるのは到底承服できません。師匠が「自分が教えていたことが間違っていた。申し訳ないけど、来週でてくれないか」と言われていたら、また違う結果になっていたかもしれませんが。

 

今朝、父と一緒に辞める意志を師匠に伝えました。今回のミスのリカバリーのために、水木金だけ出てくれと言われたら出ると思いますが、そこは師匠との話し合い次第だと思われます。ずっとこの仕事を続ける気はなかったとはいえ、まさかこんな事態になるとは思っていなかった。

 

今回の仕事は辞めてしまいますが、少しばかり社会復帰できたことで、少し自信がついたのも事実です。プログラミング教室に通うために費用や、パソコンを購入する費用などを貯めなければいけないので、再びニートに戻る気はありません。また別のアルバイトを探したいと思います。

 

心残りは優しい現場監督ともう一緒に仕事できないことですね…。もう少し一緒にお仕事したかった。仲良くなれそうな感じでしたしね・・・。

 

今回でもしかしたら最後?になるかもしれない、引きこもりニートが工事の仕事する日記なのでした。


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衣田 史景

元ローカル新聞社報道部記者見習い。街のイベント、お店などを中心に取材をし、時には市役所、警察など遊軍も経験。学生時代に写真部だった経験を買われ、カメラマンとして先輩記者の取材に同伴することも。現在は引きこもりで、記者を目指しながら、オピニオンサイト「SHIGEFIKA」などを運営。

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